建具の仕事

建具の製作

建築の世界にも機械化が進み、手作業が等閑になっている今日ではあるが、建具の製作では逆に機械化のおかげで更に精密な細工が施せるようになっている。大まかな基本の作業は機械で行い、その分、細かい作業はじっくり手作業で行える。

数寄屋建築の建具師の道具である鉋や鑿は、数寄屋大工の道具に負けないくらい種類が多く、その技術も熟練された建具師によるものでなければならない。

建具の建材は、後日歪みが生じないようにしっかりと乾燥した木材を、框・上桟・下桟に木取りし、墨付けを行う。桟の左右にほぞ加工をする。縦横の組子を木取りして、組子を組み、框、上桟、下桟の面取りなどをして建具を組む。 この行程の中で、各部分によって、鉋・鑿で細部の細工を施し、雅な線を造り出す。

普通に見える数寄屋建築の建具は、実は繊細で精密に手間暇かけて造るわけだが、この行程には鉋や鑿を使いこなせる熟練の建具師の技と、数寄屋大工との連携が重要である。

京都の建具師ならではの雅な線を継承し続けることが西村建具製作所の願いである。

建具の種類

茶室建具、寺社建具、格子戸、舞良戸、障子、襖、葦戸(ヨシド)、ガラス戸、フラッシュ戸、等。

使用材料

赤杉、米杉、桧、タモ、スプルース、竹、等。